Office 365 Admin Centerのリソースから会議室や設備を作成してもOutlookの予定表からは「予定あり」としか表示されません。
これは会議室や設備予約状況は使用可否が分かればいいという思想からでしょう。しかし一般的に日本の会社においては誰が何のために利用しているか知りたいものです。
その方法をご紹介します。
1.Office 365 Admin Centerの[リソース] > [会議室と備品]から会議室とプロジェクターを追加します。
2.会議招集で会議室と設備を予約してみます。
3.ところがOutlookの予定表から会議室と設備の予定表を開くと「予定あり」としか表示されません。
4.会議室と設備にアクセス権限を付与してみます。残念ながらOffice 365 Admin Centerからではできません。PowerShellでのコマンド操作が必要となります。
Exchange Onlineへの接続方法は、こちら(Exchange Online PowerShell への接続)
5.まず現在のアクセス権限をチェックします。
Get-MailboxFolderPermission -Identity <会議室・設備のID>:calendar
両方とも「AvailabilityOnly(空き時間情報のみ)」です。
6.それでは「Reviewer(表示可能)」に変更してみます。
Set-MailboxFolderPermission -Identity <会議室・設備のID>:calendar -User Default -AccessRights Reviewer
7.予定表を確認します。見えてます! でもあれ?? 件名が会議招集者になっていて何の会議か分かりません・・・
8.そこで件名を会議招集者に置き換える既定の設定を外します。
Set-CalendarProcessing -Identity <会議室・設備のID> -DeleteSubject 0 -AddOrganizerToSubject 0 -DeleteComments 0 -DeleteAttachments 0 -RemovePrivateProperty 0
0はFalse(無効)という意味で件名を削除しない、会議招集者を件名に加えない、内容説明を削除しない、添付ファイルを削除しない、公開設定をクリアーしないという設定となります。
9.あれ? 変更内容が反映されない。
どうやら既に登録済みの予定には適用されないようです。
10.新たに会議招集をしてみます。
11.会議室・設備の予定表から件名を確認することができました!!